「東京オリンピック 1964年のレスリングはどうだったか?!」で、結果について書きましたが、
ここでは、金メダルを獲得した5選手の内、まずは2選手を掘り下げてみたいと思います。
東京オリンピック1964年レスリング金メダル2選手
フリースタイル
◇フライ級
吉田 義勝 選手 (日大)
名勝負、対アリエフ(ソ連)
アリエフは、ソ連選手権で5位だったが、日本に勝てるのはアリエフだけと見込まれてきた選手だ。
これを攻略したときの吉田のタックルは、いつもコーチから「悪いタックルだから直せ」
といわれていたトルコ式のもの。
必死の場面で思わず出した悪いクセが、はからずもアリエフの意表をついてキメ手になった。
(昭和39年10月25日 中部日本新聞より)
※なんとも、読み手が複雑な心境にさせられる記事内容♥
ちなみに、吉田選手は日大の卒業式に向かう途中、金メダルを網棚に置き忘れるという大失態
(ちゃんと戻ってきた)を演じられたそうだ。運がいい!
似た話で、やはり日大出身のソウルオリンピック金メダリスト 小林考至選手も、公衆電話に
金メダルが入ったセカンドバックを置き忘れて紛失。ちゃんと戻ってきた。やはり運がいい!)
◇バンタム級
上武 洋次郎 選手
バンタム級の上武は、ヤニルマズ(トルコ)にドタン場で逆転勝ちした。
ヤニルマズは小児マヒで細い左足を出し、タックルさせて逆につぶすという戦法をとっているが、
あえて、その誘いの左足にタックルし、火事場のバカ力で上武が勝ったものだった。
(昭和39年10月25日 中部日本新聞より)
※キン肉マンのモデルだったのか…?って、キン肉マンはクソ力だった。
同新聞記事には、こうも書いてある。
・・・・・(略)
また、金メダルこそ目標どおりとったが、地の利を持つ開催国としては、
もうすこし二、三位や入賞者を出してほしかった。
でないと、せっかくの金16個も足が地についたという評価はできない。
十人の入賞者を出したレスリングにしても、日本の軽量級が勝ったといえるのはフリーのフライ、バンタムくらい。
あとは、渡辺なり市口、花原の個人的な強さが金をもたらしたもので、層の薄さは否定できない。
と結んでいる。
いやはや、辛口です。
ロンドンオリンピックの結果
○男子
<金メダル>
フリースタイル 66kg級 米満達弘選手
<銀メダル>
対象者なし
<銅メダル>
グレコローマン 60kg級 松本隆太郎選手
フリースタイル 55kg級 湯元進一選手(湯元健一選手は、双子の兄)
<4位>
対象者なし
<5位>
フリースタイル 60kg級 湯元健一選手
<6、7位>
対象者なし
<8位>
フリースタイル 96kg級 磯川孝生選手
男子がんばってますよ。あと少し。期待しましょう!