アベベ選手については、前に「東京オリンピック 1964年 マラソン」で書きましたが、
1960年のローマオリンピックに彗星のごとく現れ、
裸足で走り、金メダルを獲得して話題となりましたが、
実は東京オリンピックでマラソンを走った時は、裸足ではなかった。
当時の新聞(中部日本新聞 昭和39年10月26日)記事にこう書いてあります。
白グツの勇者 (裸足ではなかったのだ)
「ものすごい早いペース。快走を続ける”カッ色の勇者"アベベに、
沿道の観衆は盛んな拍手を送り続けた。
だが、専門家の間では
「いつつぶれるかが見もの」という声がささやかれていた。
それほどアベベのペースは早く、無謀にさえ見えたのだ。
しかし、アベベは割れるような七万五千の大観衆の見守るなか、小柄なからだを国立競技場にみせた。
アベベはつぶれなかった。
四十二・一九五㌔のコースを2時間12分11秒2の驚異的な記録で突っ走った。
オリンピックの花、マラソンで初の二連勝という大偉業を成しとげたのだ。
甲州街道を突っ走る”ハダシの勇者”の足に、ドイツ製のクツが白かった。
ドイツ製の靴って?
アベベ選手は、ゴール後取材陣の質問にこう答えたそうです。
「ローマを裸足で走ったのは、歴史を作りたかったのだ。今度は、ドイツ製の靴を使った。 ベリーグッドだった」
取材陣がどういうきき方をしたかはわかりませんが、
このドイツ製の靴というのは、ご存知!
「PUMA」
「PUMA」 ドイツでスポーツシューズを開発していた兄弟がけんか別れし、
弟が設立した会社。
ちなみに「adidas」は、兄が設立した会社です。
偉大な兄弟です。
オニツカのシューズではなかった
アベベ選手は、
東京オリンピック前の1961年に出場した 毎日マラソンでは、
オニツカ(鬼塚株式会社 現:asics)のシューズを履いて優勝したのに、
オリンピックでは、 履いてもらえなかったそうです。
日本メーカーのシューズを履いて、
東京オリンピックで 優勝してほしかったな。
当ブログ記事の動画です↓
※アベベに関する書籍紹介